遠州灘沖
アカザエビは遠州灘の沖、水平線の向こう辺りの200mもの深海に棲み、主に舞阪漁港の底曳き漁(9月1日〜翌年5月15日)や
6月から10月31日までのアマダイ漁に混獲される貴重な大型のエビです。
写真のとおりに長いハサミ脚を持つことから舞阪漁港市場ではテナガエビとも呼ばれています。
初めて見ればそのオレンジ色に近い色に驚きますが、これが名前の由来である植物のアカザの色に似ていることからアカザ
エビと名づけられています。
イタリアンから和食での人気へ
アカザエビは、イタリアンでスカンピと呼ばれヨーロッパにも近似種が棲んでいます。
近年では和食での利用が進んだことから、舞阪の伊勢エビとも呼ばれています。
伊勢エビど同様に透きとおるように美しい刺し身でいただいたり、大きな頭や長い脚はすばらしいエビ出しが出ることからスープなどにも活用しています。
まるでギャング顔のアカザエビ
アカザエビの頭を横から見れば、まるで弓形の黒サングラスをかけたギャング顔。
長い角も迫力があるアカザエビです。
底曳き漁
遠州灘沖の大陸棚の縁は200m以上の深海。
底曳き船は長い綱の先の底曳き網で海底をかき混ぜ、舞阪名物のメヒカリやアカザエビ、アカスエビにアカムツなどさまざまな深海の幸を船上に揚げます。
それから船上に広げて魚種別に仕分けするのも漁師さんの仕事です。
この海域は大型船の航路に近く、愛知県の各港に向かう自動者運搬船やコンテナ船やタンカーなども見ることができます。