的(まと)を持つからマトウダイ
遠州灘の地魚が揚がる舞阪漁港で春から秋まで水揚げされる魚のひとつマトウダイは、その体に的(まと)を持っています。
腹にある黒い丸い模様を的(まと)に例えてマトウダイと名づけられています。
また、マトウとは馬頭であるともいわれます。
このような顔(目と口が離れた)様子を馬面(うまづら)ともいい、そこからマトウと呼ばれるようになったという説もあります。
マトウダイは漁師さんのご馳走
舞阪漁港に揚がる鮮度バツグンのマトウダイは舞阪漁師さんのご馳走です。
市場に漁師さんの奥さんが買いに来るのは地魚として愛されているからこそ。
マトウダイは刺し身に煮付けにと美味しく、まさに魚を知り尽くした漁師さんが選ぶ魚です。
フランスではサンピエール
同じく舞阪漁港に揚がるシタビラメと共に、フランスではサンピエールと呼ばれて愛されるマトウダイはムニエルで楽しまれています。
フライやフリッターはもちろん、鍋にしても美味しいマトウダイ。
舞阪では鋭く長いこのヒレをキッチンばさみで切り取ってから料理しています。
魚の美味しさを知る舞阪漁師さんの家庭料理に欠かせないのがマトウダイです。